東洋医学の診断方法

病の原因

東洋医学では、病の原因(病因)を以下の三つに大別しています。

  • 外因    風 暑 湿 燥 寒 などの環境要因
  • 内因    怒 喜 思 憂 驚 などの精神的要因
  • 不内外因 飲食 疲労 などのその他の要因

環境要因、精神状態、食物、疲労状態などの要因が重なり合って臓腑経絡の不調和を起こし、症状となって現れるとみます。

全身を診て全身を治療する 痛いところが悪いのではない

たとえばひざの痛い人の治療では、膝だけの治療(対症療法)ではなかなかよくなりません。

元々膝が悪くて痛い場合でも、膝の痛みをかばって、別のところ(腰など)に負担をかけ体の歪みを引き起こします。

この歪みを放置しておくと、また膝がいたくなったり、今度は腰が痛くなったり、更には上半身の痛みまで波及することがよくあります。

また腰が悪くて膝が痛くなることもあります。

東洋医学では痛みは気の流れの滞りによるものと考えます。

腰の気の流れが悪いから、その経絡の流れの先の膝に痛む。

よって腰の気の滞りをとれば膝の痛みが消失するという考えで、実際腰の治療だけで膝の治療をしなくても膝の痛みが消失する事はよくあることです。

ですから膝だけが痛くても、膝の対症療法に終わらず、必ず全身治療が必要となります。

また、全身の生命力が落ちたために(体調不良)自分の弱い部分(腰痛もちの人は腰に、頭痛もちの人は頭に、精神的に参っている人は気分)に症状が現れます。

ですから、症状のあらわれている部分だけでなく、全身の調整が重要になります。

氣(生命エネルギー)の流れを高めることにより、からだの持つ知性がはたらき必要なところに必要なだけのエネルギーがながれ体調が回復します。

また全身に現れる様々な症状を、それぞれ単独でみるのではなく、総合的にみて状態を判断します。氣(生命エネルギー)の医学では、体の一部分で起こった病変が、体表などの全身にその影響が現れるとみています。

診断法(四診法)

  • 望診 顔色、舌などをみる
  • 聞診 声の質や体臭をうかがう
  • 問診 主訴をはじめ様々な症状、生活環境などを聞く
  • 切診 脈診、腹診など直接触れて診察する。

温真堂では四診法で全身の変化を総合的に診て、経絡の不調和を診断し、治療方針をたてます。